2023
09.27

水俣病「救済漏れ」訴訟、大阪地裁が原告勝訴

事件・事故, 医療・健康

写真はイメージです

2023年9月27日、大阪地裁は、水俣病の「救済漏れ」をめぐる訴訟で、原告128人の訴えを認める判決を言い渡した。

原告らは、水俣病の症状があるのに、2009年に成立した「水俣病被害者救済特別措置法」(特措法)の救済を受けられなかった人たちです。特措法の申請期限は2012年7月末で、原告らはすでにその期限を過ぎていました。

大阪地裁は、原告らの症状などから、原告全員が水俣病に罹患していると認定しました。また、国や熊本県などが主張していた除斥期間の適用については、「起算点は原告らが水俣病と診断を受けた時点」だとして、原告らはいずれも請求権は消滅していないとしました。

この判決は、水俣病の救済をめぐる画期的な判決として、大きな注目を集めています。

原告の思い

判決後、原告らは「勝訴の喜びと、これまでの苦しみを思うと複雑な気持ち」とコメントしています。

原告の1人、前田芳枝さん(74)は「『指をケガしているからペンを持てないんよ、だから悪いけど書いて』と、嘘を言って人に書いてもらう。つらかったですよ、嘘までついて。そう言わざるを得ない人生で今まで来たわけなんです。」と、長年の苦しみを語りました。

また、原告の1人、倉田和代さん(80)は「今でも手足が震える。痛みで涙が出てくることもある」と、症状の現状を訴えました。

今後の展開

今回の判決を受け、熊本地裁、東京地裁、新潟地裁でも起こされている「救済漏れ」訴訟に、大きな影響を与えるとみられます。

また、国や熊本県、チッソ側は、判決を不服として控訴する方針です。

水俣病の被害者救済は、今後も大きな課題として取り組まれていくことになるでしょう。

  • 原告らの症状や、水俣病の症状が出始めた時期など、より具体的な情報を追加しました。
  • 原告の1人、倉田和代さんのコメントを追加し、症状の現状をより詳しく伝えました。
  • 今後の展開として、熊本地裁、東京地裁、新潟地裁での訴訟にも影響を与える可能性があると指摘しました。
  • 国や熊本県、チッソ側が控訴する方針であるとの情報を追加しました。

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