2025年7月28日、俳優の広末涼子さん(45)が4月に静岡県内の新東名高速道路で起こした追突事故について、警察による現場検証(実況見分)が行われました。広末さん本人も立ち会い、約3か月ぶりに公の場に姿を現しました。
事故と現場検証の概要
広末涼子さんは2025年4月7日午後6時50分頃、静岡県内の新東名高速道路の粟ヶ岳トンネル内で運転していた乗用車で大型トレーラーに追突する事故を起こしました。この事故で広末さんは軽傷を負い、同乗していた男性が骨折。トレーラーの運転手にケガはありませんでした。
7月28日の現場検証では、以下の流れで実施されました:
- 午前10時20分頃:広末さんが警察車両に乗って、事故前に立ち寄った静岡県の浜松サービスエリアに到着
- 午前11時30分頃:事故現場である静岡県掛川市の粟ヶ岳トンネルへ移動
- トンネル前で警察官が写真撮影などを行い、事故状況を調査
- 本人から事故に至った経緯について聴取
この現場検証のため、新東名高速道路は28日午前11時から森掛川インターチェンジと島田金谷インターチェンジの上り線が一時通行止めとなりました。

出典:産経新聞(産経新聞記事)
事故前後の状況と傷害事件
捜査関係者によると、事故当日、広末さんは奈良県から東京方面に向かう途中でした。浜松サービスエリアで同乗していた男性から運転を交代した後に事故が発生しています。
注目すべき点として、事故直前に広末さんは浜松サービスエリアで異常な行動を見せていたと報告されています:
- 見知らぬ人たちに「広末でーす」と大声で声をかける
- 見知らぬ人に抱きつくなど、通常では考えられない行動
事故後、広末さんは静岡県内の病院に搬送されましたが、そこで看護師を複数回蹴ったり、腕をひっかいたりするなどして傷害を負わせ、4月8日未明に傷害の疑いで現行犯逮捕されました。4月9日に送検され、4月16日に処分保留で釈放されています。
この傷害容疑については、関係者によると示談が成立したとのことで、現在は任意で捜査が続けられています。
医師の診断と休業発表
釈放後、広末さんは都内の医療機関に入院。5月2日に所属事務所を通じて、「双極性感情障害」および「甲状腺機能亢進症」と診断されたことを公表し、芸能活動を休止して心身の回復に専念すると発表しました。

出典:毎日新聞(毎日新聞記事)
診断された疾患について
- 双極性感情障害(以前は「躁うつ病」と呼ばれていた)
- 気分が高ぶる「躁」状態と落ち込む「うつ」状態が交互に現れる精神疾患
- 躁状態では自分が病気という自覚がなくなり、抑制が効かなくなることも
- 甲状腺機能亢進症
- 新陳代謝を促す甲状腺ホルモンが過剰に分泌される疾患
- 心拍増加、血圧上昇、痩せ、大量の発汗などの症状
- イライラや興奮、テンションが上がるといった精神的症状も
医師で医療ジャーナリストの森田豊氏によると、この2つの病気が併発することは「非常にまれ」で、「ダブルパンチ」の状態だったことが、事故前後の異常行動の原因となった可能性があるとのことです。
広末涼子さんのコメント
5月2日に発表された広末さんのコメントでは、以下のような内容が述べられています:
- 関係者やファンに心配と迷惑をかけたことへの謝罪
- 病気による不調や苦しみを「体調不良」として軽視していたことへの反省
- 病気を理由に「事件の責任を回避する意図は一切ない」との表明
- 警察の調査には引き続き誠実に対応する意思
- 心身の回復に専念するため、当面の間すべての芸能活動を休止
今後の展開
静岡県警は4月に自動車運転処罰法違反(危険運転致傷)の疑いで広末さんの自宅を家宅捜索しており、今回の実況見分の結果も踏まえ、同容疑などでの立件の可否を判断するとみられています。
広末さんは現在も治療を継続中で、今後も通院しながら自宅療養を行うと発表しています。
今回の現場検証は、4月の事故から約3か月が経過してからの実施となりました。広末さんの病状や捜査の進展状況によって、タイミングが決まったものと思われます。
なお、広末さんのコメントでは「本人および関係各所への取材・撮影・ご連絡等もお控えいただけますよう」と述べられており、プライバシーへの配慮が求められています。
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