24年ぶりの復活!ホンダ新型「プレリュード」が拓くハイブリッド・スペシャリティカーの新時代

24年ぶりの復活!ホンダ新型「プレリュード」が拓くハイブリッド・スペシャリティカーの新時代

2025年9月に発売予定のホンダ新型「プレリュード」は、24年の時を経て華々しく蘇る名車です。往年のスペシャリティカーの魅力を受け継ぎながら、最新のハイブリッド技術「e:HEV」と新開発の「Honda S+ Shift」を搭載し、クーペの走る歓びと環境性能を高次元で融合。グライダーをイメージした流麗なエクステリアと、ブルー×ホワイトの洗練されたインテリアが魅力の一台に迫ります。

ホンダ新型プレリュード外観

出典:Honda Global(Honda公式サイト

プレリュードの歴史と24年ぶりの華麗なる復活

ホンダのスペシャリティカー「プレリュード」は、初代モデルが1978年に登場して以来、5世代にわたって進化を続けてきました。「プレリュード」という名前は「前奏曲」を意味し、新しい時代の幕開けを告げる車として位置づけられていました。特に若者を中心に「デートカー」として圧倒的な支持を集め、スタイリッシュなデザインと走行性能で多くのファンを魅了してきました。

しかし、SUVブームや自動車市場の変化により2001年に5代目で生産を終了。それから約四半世紀の時を経て、いよいよ6代目となる新型プレリュードが2025年9月に復活します。

初代から5代目までの歴史を振り返る

プレリュードの歴史は常に革新的でした。初代モデル(1978年-1982年)は、国産車初となる電動式サンルーフを標準装備し、当時の若者から絶大な支持を集めました。2代目(1982年-1987年)では、ポップアップヘッドライトを採用し、さらにスポーティな外観へと進化。3代目(1987年-1991年)からは、4WSシステム(四輪操舵システム)を採用するなど、技術的な先進性でも注目を集めました。

4代目(1991年-1996年)では、さらにスポーティなスタイリングと高出力エンジンを搭載。そして5代目(1996年-2001年)は「最後のプレリュード」として、当時最高レベルのスポーツパフォーマンスを提供し、多くのファンに惜しまれながら生産を終了しました。

歴代プレリュードの進化

出典:本田技研工業(Honda公式サイト

現代に蘇る理由とホンダの想い

なぜ今、プレリュードが復活するのでしょうか。ホンダが公式発表で語るところによれば、「電動化時代においても、『操る喜び』を追求する」という理念が大きな原動力となっています。EVやハイブリッド車が主流となりつつある現在でも、クルマの本質である「走る楽しさ」を追求し続けるホンダの姿勢が、プレリュードの復活という形で結実したのです。

さらに、「デートカー」として親しまれてきたプレリュードの伝統を継承し、「ドライバーだけでなく、助手席のゲストにも快適な空間」を提供するという思想も受け継がれています。単なるノスタルジーではなく、現代のニーズに合わせた進化を遂げた新型プレリュードは、ハイブリッド技術による環境性能と、スペシャリティカーとしての走りの両立を目指しています。

新型プレリュードの外観デザイン:グライダーから着想を得た流麗なフォルム

新型プレリュードのエクステリアデザインは「UNLIMITED GLIDE」をコンセプトに、グライダーが滑空する姿からインスピレーションを得ています。低くシャープなフロントノーズ、抑揚のある滑らかなボディライン、そしてワイド&ローなスタンスが特徴で、停車しているだけでもダイナミックな走りを予感させるデザインとなっています。

新型プレリュードのフロントデザイン

出典:価格.com(価格.com記事

流麗なスタイリングと革新的なデザイン要素

フロントフェイスには、ヘッドライトがスリムに配置され、横方向に広がるデザインが採用されています。これによって、ワイドで低いシルエットが強調されており、スポーティな印象を与えています。サイドビューでは、なだらかなルーフラインが特徴的で、クーペらしい流麗なシルエットを描いています。

リアエンドには、横一文字のテールランプが配置され、全体的に調和のとれたデザインとなっています。また、ボディカラーにも特別なこだわりがあり、写真で見られる鮮やかなブルーを含め、プレリュードらしい個性的なカラーラインナップが用意される予定です。

サイズ感とプロポーション:理想的なクーペスタイル

新型プレリュードのボディサイズは、全長4520mm×全幅1880mm×全高1355mm、ホイールベースは2605mmとなっています。現代のクルマとしては比較的コンパクトなサイズながら、ワイド&ローなプロポーションにより、存在感のあるスタイリングを実現しています。

2ドアクーペでありながらも、4名乗車が可能な実用性も確保。限られたスペースの中で最大限の居住性を確保するために、細部まで工夫が施されています。特に、後席へのアクセスや居住性にも配慮されており、「デートカー」としての機能性も高められています。

新型プレリュードのサイドビュー

出典:Honda Global(Honda公式サイト

インテリア:未来と伝統が融合する洗練された空間

新型プレリュードのインテリアは、「GLIDING COCKPIT」をコンセプトに設計されています。水平基調のインストゥルメントパネルが広がりを感じさせる一方、ドライバー中心のコックピットレイアウトにより、運転に集中できる環境を提供しています。

特筆すべきは、ブルー×ホワイトという鮮やかな配色。これは、グライダーが滑空する青空をイメージしたもので、明るく開放的な印象を与えています。同時に、プレミアム感を高めるために、上質な素材や丁寧な縫製など、細部へのこだわりも随所に見られます。

新型プレリュードのインテリア

出典:webCG(webCG記事

革新的なコックピットレイアウト

ドライバーゾーンはスポーティな雰囲気で、走りに集中できる環境を提供しています。一方、助手席側は「ゲスト」をもてなすための空間として設計されており、運転席と助手席でパーソナライズされた乗車空間を実現しています。

中央には大型のタッチスクリーンディスプレイが配置され、最新のインフォテインメントシステムを直感的に操作できるようになっています。また、物理ボタンも適切に配置されており、走行中でも安全に操作できるよう配慮されています。

快適性と機能性を両立したシートデザイン

シートは、スポーティな走りを楽しむためのホールド性と、長距離ドライブでの快適性を両立するデザインになっています。フロントシートは深いサイドサポートを備え、コーナリング時にも体をしっかりと支えます。

素材にもこだわり、上質な触感と耐久性を兼ね備えた素材が採用されています。また、シート表皮には通気性に優れた素材も使われており、長時間のドライブでも快適に過ごせるよう工夫されています。

新型プレリュードのシートデザイン

出典:価格.com(価格.com記事

革新的パワートレイン:進化したe:HEVと新開発「Honda S+ Shift」

新型プレリュードのパワートレインは、ホンダ独自のハイブリッドシステム「e:HEV」を採用。さらに、新開発の「Honda S+ Shift」技術により、電動化時代における新たな「操る喜び」を追求しています。

e:HEVシステムの基本構造と特徴

e:HEVシステムは、2つの大出力モーターとエンジンを組み合わせたハイブリッドシステムです。通常走行時にはエンジンが発電機を駆動して電力を生成し、その電力でモーターを動かして走行します。高速走行時には直接エンジンがタイヤを駆動する仕組みで、効率的な走行を実現しています。

新型プレリュードには2.0L直列4気筒エンジンが搭載されると見られており、従来のe:HEVシステムよりもさらに高効率化、高出力化が図られています。システム全体の出力は、現時点で詳細は明らかにされていませんが、スポーツクーペにふさわしい力強い加速性能が期待されています。

新型プレリュードのエンジンルーム

出典:価格.com(価格.com記事

革新的な「Honda S+ Shift」テクノロジー

最大の特徴は、新開発の「Honda S+ Shift」テクノロジーです。これは、e:HEVシステムに初めて搭載される技術で、2つの大出力モーターとアクティブサウンドコントロールシステムを連動させることで、従来のハイブリッド車にはない「エンジン回転数に応じた迫力あるサウンド」と「鋭いシフトフィーリング」を実現しています。

具体的には、加速時のエンジン回転の上昇と連動して、専用設計のアクティブサウンドコントロールシステムが迫力のあるサウンドを生成。同時に、モーターの制御によってシフトチェンジを疑似的に再現し、従来のマニュアルトランスミッションやDCTのような鋭いシフトフィーリングを体感できます。

これにより、燃費性能の高いハイブリッド車でありながら、従来のガソリンエンジン車のような「操る喜び」や「走りの高揚感」を得ることができるのが最大の特徴です。ドライバーの操作に対するレスポンスも向上し、より直感的な運転感覚を実現しています。

走行性能と操縦安定性:スペシャリティカーの真髄

新型プレリュードは、単に環境性能に優れたハイブリッドカーではなく、「操る喜び」を追求したスペシャリティカーとして開発されています。そのため、走行性能と操縦安定性にも特別なこだわりが込められています。

シャシー設計と足回り

シャシーは、低重心設計により安定した走行性能を実現。サスペンションには、フロントにマクファーソンストラット式、リアにマルチリンク式を採用し、スポーティな走りと快適な乗り心地を両立しています。

さらに、電子制御ダンパーを採用することで、走行状況に応じて減衰力を自動調整。ワインディングロードでのスポーティな走りから、高速道路での安定した巡航まで、様々な走行シーンに対応できる足回りとなっています。

ステアリングとブレーキ性能

電動パワーステアリングは、「Honda S+ Shift」と連動して、走行モードに応じた適切な操舵感覚を提供。スポーツモードでは、ステアリングの重さと応答性が調整され、よりダイレクトな操舵感覚を実現します。

ブレーキシステムも高性能化され、前後輪ともに大型のディスクブレーキを採用。電子制御による回生ブレーキと摩擦ブレーキの協調制御により、自然な制動感覚と高い制動力を両立しています。

新型プレリュードのリアビュー

出典:最新自動車情報(Car-Repo記事

先進安全装備と最新テクノロジー

新型プレリュードには、ホンダの最新安全技術「Honda SENSING」が搭載されています。これには、衝突軽減ブレーキ、車線維持支援システム、アダプティブクルーズコントロールなど、様々な安全支援機能が含まれています。

先進運転支援システム

最新の「Honda SENSING」では、カメラとミリ波レーダーを組み合わせたセンシング技術により、より正確な周囲環境の認識を実現。特に、車線変更支援や渋滞時の運転支援機能が強化され、ドライバーの負担を軽減しながらも安全性を確保しています。

また、最新の自動駐車支援システムも搭載され、狭いスペースへの駐車もスムーズに行えるようになっています。

インフォテインメントシステム

センターコンソールには大型タッチスクリーンディスプレイを搭載し、Apple CarPlayやAndroid Autoにも対応。スマートフォンとの連携も容易で、ナビゲーションやエンターテインメント機能を直感的に操作できます。

また、クラウド連携によるリアルタイム情報の取得や、AIを活用したパーソナライズされた情報提供など、最新のテクノロジーも取り入れられています。

環境性能と日常の使い勝手

新型プレリュードは、スポーティな走りだけでなく、日常使いにおける実用性にも配慮されています。特に、ハイブリッドシステムによる優れた燃費性能は、ランニングコストの低減にも貢献しています。

燃費性能と環境への配慮

e:HEVシステムにより、従来のガソリンエンジン車に比べて大幅に向上した燃費性能を実現。市街地走行や高速巡航など、様々な走行シーンで効率的な走りが可能です。また、CO2排出量も削減され、環境負荷の低減にも寄与しています。

さらに、内装材には一部にリサイクル素材を使用するなど、製造過程においても環境への配慮がなされています。

実用性と収納スペース

2ドアクーペながらも、4名が快適に乗車できるスペースを確保。また、リアシートは分割可倒式となっており、大きな荷物を積む際にも対応可能です。

トランク容量も十分に確保されており、ゴルフバッグなども無理なく積載できるスペースがあります。また、車内には小物入れや収納スペースも効率的に配置されており、日常使いにも便利な設計となっています。

新型プレリュードのリアビュー

出典:MOTA(MOTA記事

想定価格と競合モデル比較

新型プレリュードの価格帯は、現時点で公式発表はありませんが、各種報道によると600万円台前半になると予想されています。このクラスでは、国内外の様々なスポーツクーペやスペシャリティカーと競合することになります。

予想される価格帯と市場ポジション

600万円台という価格帯は、国産スポーツクーペとしては比較的高価格帯に位置付けられますが、先進のハイブリッドシステムや洗練されたデザイン、充実した装備を考慮すると、競争力のある価格設定と言えるでしょう。

また、限定モデルやハイパフォーマンスバージョンが後日追加される可能性もあり、より幅広い価格帯をカバーする展開も期待されています。

競合モデルとの比較

同価格帯では、トヨタのGRスープラやスバルBRZ/トヨタGR86、マツダMX-5(ロードスター)などの国産スポーツカー、また輸入車ではBMW 2シリーズクーペ、アウディTTなどが競合となります。

これらの車種と比較した場合、新型プレリュードの最大の特徴は、ハイブリッドシステムによる環境性能と走行性能の両立です。「Honda S+ Shift」による独自の走行フィールも大きな差別化要因となっています。

今後の展望と発売予定

新型プレリュードは、2025年9月に日本国内で発売が予定されています。海外市場では、北米が2025年後半、欧州市場には2026年初頭からの投入が計画されています。

予約開始時期と納車スケジュール

日本国内での予約受付は2025年8月から開始される予定です。人気車種となる可能性が高いため、早期に予約を検討する方も多いでしょう。納車時期については、発売開始後の生産状況にもよりますが、発売と同時に順次納車が始まると見られています。

将来的なラインナップ展開の可能性

初期は2.0Lエンジン搭載のe:HEVモデルが主力となりますが、将来的にはより高性能なモデルや、特別仕様車などの展開も期待されています。特に「タイプR」のようなハイパフォーマンスモデルの登場を期待する声も多く、ホンダのスポーツモデル戦略の中での展開が注目されます。

また、将来的にはさらに電動化が進み、プラグインハイブリッド(PHEV)版や、フルEV版の可能性も視野に入れられています。

新型プレリュードのフロント

出典:autosport web(autosport web記事

まとめ:スペシャリティカーの伝統と未来を繋ぐ新型プレリュード

24年ぶりに復活するホンダ「プレリュード」は、単なるノスタルジーを超えた、現代的な解釈によるスペシャリティカーの新しい姿を提示しています。

最新のハイブリッド技術「e:HEV」と新開発の「Honda S+ Shift」技術により、電動化時代における「操る喜び」を追求。グライダーをモチーフにした流麗なデザインと、最新のテクノロジーを融合させた新型プレリュードは、ホンダらしい革新性と「Fun to Drive」の精神を体現した一台となっています。

2025年9月の発売に向けて、さらに詳細な情報が明らかになることが期待されています。多くのカーエンサスティストやホンダファンはもちろん、環境性能と走る楽しさを両立した新しいタイプのクルマを求める層にとっても、注目すべき一台と言えるでしょう。

参考文献

[1] Honda Global, 「2025年9月に発売予定の新型「PRELUDE」をホームページで先行公開」, (2025/07/31), https://global.honda/jp/news/2025/4250731.html

[2] 東洋経済オンライン, 「24年ぶりに復活する名車】ハイブリッド+スペシャリティカーの新境地、ホンダ新型「プレリュード」その姿とスペックを堪能しよう」, (2025/07/31), https://toyokeizai.net/articles/-/893934

[3] webCG, 「ホンダが新型「プレリュード」の情報を先行公開 2025年9月に発売を予定」, (2025/07/31), https://www.webcg.net/articles/-/52398

[4] オートックワン, 「【全125枚】ホンダ「新型プレリュード」を写真でイッキ見!」, (2025/07/31), https://autoc-one.jp/honda/prelude/newmodel-5035571/

[5] カーウォッチ, 「新型「プレリュード」内装初公開 ホワイト×ブルーで上質さと高揚感」, (2025/04/02), https://car.watch.impress.co.jp/docs/news/2003317.html

[6] Best Car, 「”タイプR・ハイブリッド”誕生か!? ホンダ新型プレリュードがタイプRのDNAを継承」, (2025/07/26), https://bestcarweb.jp/news/1281919

[7] Honda Global, 「e:HEVに搭載する次世代技術「Honda S+ Shift」を世界初公開」, (2024/12/18), https://global.honda/jp/news/2024/4241218b.html

[8] Motor-Fan, 「「S+Shift」がホンダの走りを変える! ホンダが次世代ハイブリッド技術」, (2024/12/18), https://motor-fan.jp/mf/article/285241/

[9] VAGUE, 「2025年秋に登場予定のホンダ新型「プレリュード」 24年ぶりに復活する名車」, (2025/05/14), https://vague.style/post/318725

[10] アスタワーク, 「2025年秋発売予定の新型プレリュードについて解説」, (2025), https://asterwork.net/contents/contents-17446/

[11] 新車情報com, 「新型プレリュードのスペックとハイブリッド技術の詳細」, (2025/03/30), https://sinsyajoho.com/archives/5900

[12] JAF Mate Online, 「ホンダ・プレリュード歴代モデル総覧|今秋復活へ」, (2025/05/11), https://jafmate.jp/car/sp_20250511_1197456.html

[13] carview, 「ホンダが「”新型”プレリュード」を公開! 24年ぶり復活」, (2025/07/31), https://carview.yahoo.co.jp/news/detail/7672365a9b3b2f82596dac3012323f6581bb8cb6/

[14] モーターマガジン, 「ホンダが新型「プレリュード」をホームページで先行公開。2025年9月発売」, (2025/07/31), https://web.motormagazine.co.jp/_ct/17781548

[15] クルマニュース, 「ホンダ新型「スポーツクーペ」高級インテリアがめちゃくちゃ良い」, (2025/04/13), https://kuruma-news.jp/post/897370

タグ:ホンダ, プレリュード, 新型車, スペシャリティカー, ハイブリッド, e:HEV, Honda S+ Shift, クーペ, スポーツカー, 復活車種

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