03.22

相手に不機嫌にされたときに
自分のまいた種で喧嘩のようなことになり、自分も相手も嫌な気持ちになる出来事。結構日常にはありますよね。「ごめんなさい」や「ありがとう」を言う事を思いつくより先に「どうしてそんなことしたんだよ」「悪いのは君だ」と短期に考え、そのまま口にしてしまうこと。そういうことを例に挙げて思い知らせてくれる本、「愛することは許されること」。
![]() |
愛することは許されること―聖書からの贈りもの (PHP文庫) 中古価格 |
ある家庭での朝の出来事です。
学校に急いで出掛けようとしていた中学生の男の子が、床の上に置いてあった灰皿を蹴飛ばしてしまいました。吸いがらが散乱するな中で、男の子は怒鳴ります。
「こんなところに置いてあるから悪いんだ」
台所から母親が叫びます。
「お父さんが使った後、しまわないから悪いのよ」
父親は父親で、母親に向かって、
「お前が気を利かせて始末しておかないからだ」
と言い、息子に向かっては、
「もっと気をつけて歩け」と叱りつけ、
これまた不機嫌のまま出勤していきました。
かくて一家三人、それぞれに不愉快な思いを抱いて、一日を始めることになったのです。
同じことが起きたとして、
灰皿を蹴飛ばした息子が、
まず自分の不注意を詫びていたとしたら、
母親も、
「私が片づけておいたらよかったのに、ごめんね」
と詫び、父親が、
「いや、僕が悪かった。昨夜使ったままにしておいてすまなかった」
と謝っていたとしたら、
この一家三人はお互いに詫び合い、許し合って、気持ちのいい一日を始めたことでしょう。
許し合うためには、まず当事者同士が、自分もまた、許されなければならない、過ちの多い人間なのだ、
という自覚がないといけないのです。
本当にありがちで、この通りになってしまうことが多いと思います。本当は、人に「ありがとう」を言うことが僕にとっては難しいことだと思います。でも、同じように「ごめんなさい」も、難しい。それよりも、相手を非難してしまうことの方が多い。だから、「ごめんなさい」という機会を失ってしまう。相手が困っているときに、自分が原因であれば、慎重に考えて行動しなければ。そうすれば、お互い気持ちも、気分も良くなると思う。以前の仲よりも、もっと前に進むかもしれない。
コメント
この記事へのトラックバックはありません。
この記事へのコメントはありません。